栃木県小山市の酒造メーカー、西堀酒造が、蒸溜所「日光街道小山蒸溜所」でシングルグレーンウイスキーの新商品を発売した。日本酒づくりで使われる「吟醸粉」を製造工程に取り入れているのが特徴で、雑味の少ないすっきりとした味わいに仕上がっているという。

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日本酒の技術をウイスキーへ

西堀酒造はもともと日本酒の蔵元として知られ、伝統的な吟醸造りのノウハウを培ってきた。近年は国内の酒蔵が自社の醸造・蒸留技術を生かしてウイスキー造りに参入する動きが広がっており、同社もその流れに連なる形で日光街道小山蒸溜所を稼働させている。今回発売されたシングルグレーンウイスキーは、そうした日本酒由来の技術をウイスキーに応用した成果のひとつといえ、原料や製法に日本酒蔵ならではの発想が反映されている点が注目される。栃木県内での蒸溜所の稼働は地域のウイスキーファンにとっても新たな選択肢となりそうだ。

「雑味の少なさ」という個性

シングルグレーンウイスキーはもともと軽やかでクセの少ない酒質になりやすいタイプとされるが、そこに吟醸粉を用いた工程を組み合わせることで、さらに雑味を抑えたクリアな味わいを狙ったとみられる。日本酒蔵ならではの繊細な発酵・精米の知見をウイスキーに応用する試みは、国産ウイスキーの個性を広げる動きとしても興味深い。原料や製法に自社の日本酒造りの技術を反映させる姿勢は、他の酒蔵による今後のウイスキー参入にとっても一つの参考例となりそうだ。

地域の蒸溜所として認知度を高めつつある西堀酒造の今後の展開にも期待が集まる。

出典: 日刊工業新聞