国内のウイスキー蒸溜所が120カ所を超え、新規参入が相次いでいることが報じられた。小規模なクラフト蒸溜所の開業が全国的に広がりを見せており、各地で事業拡大や新規参入の動きが活発化している。
クラフト蒸溜所ブームの背景
2010年代以降、酒税法上のウイスキー製造免許の取得条件が地ビールなどと比べて参入しやすいことも背景に、地方の酒造会社や新規参入企業によるウイスキー蒸溜所の開業が全国で続いている。近年は世界的な日本産ウイスキー人気の高まりも重なり、輸出を視野に入れた事業計画を掲げる蒸溜所も増えている。
山崎や白州といった大手メーカーの銘柄が国際的な評価を高めたことをきっかけに、国産ウイスキーそのものへの注目度が上がったことも、新規参入が相次ぐ土壌になっているとみられる。各地の焼酎蔵や日本酒蔵がウイスキー製造に参入する例も増えており、既存の醸造・蒸留設備や地元産の穀物を生かした個性的な原酒づくりが広がっている。
観光振興との連携も進む
今回報じられた動きの特徴は、蒸溜所の増加が単なる酒類製造にとどまらず、地域の観光振興策の一つとして位置づけられている点にある。見学ツアーやテイスティング施設の併設によって、地域外からの来訪者を呼び込む狙いがあるとみられる。過疎化や産業の空洞化に悩む地方にとって、小規模蒸溜所の誘致は雇用創出や関係人口の増加につながる施策としても期待されている。
今後も各地でウイスキー蒸溜所の新規開業が続くと見込まれ、業界全体の裾野拡大が注目される。
出典: 沖縄タイムス社